Radio momo 「小林弁護士のプログレの道」 毎月第1土曜日、第3土曜日 午前11:30~
次回の放送は、6月20日(土)午前11:30スタートです。
ゲストは、東京海上日動火災保険株式会社岡山支店長の田辺健二様です。
6月20日の番組内でご紹介する曲について少しお話しさせていただきます。
ジェネシス「サパース・レディ」(アルバム「フォックス・トロット」から)
1972年発表のアルバム「フォックス・トロット」の中の23分を超える大曲です。この曲は7つのパートに分かれています。プログレの特徴の中に、一曲あたりの曲の長さと歌詞の難解さがあるとすれば、この曲はまさにぴったりあてはまる曲といえます。
当時のボーカルはピーター・ガブリエルで、このころのジェネシスはプログレといってもいいと思います。
デビューからこのフォックス・トロットの後の「眩惑のブロードウェイ」までの5作がピーター・ガブリエルが在籍していて、メンバーは5人でした。その後、ピーター・ガブリエルが抜けて、フィル・コリンズがボーカルを担当するようになりました。そして4人で2枚のアルバムを出します。そして、ギターのスティーブ・ハケットが抜けて、3人体制になります。3人体制になってからは、ややポップス路線になり、商業的にも大きな成功を収めるようになります。
この曲は、スティーブ・ハケットのフォーク調のギターと、トニー・バンクスのシンプルなキーボードと、ガブリエルの少し掠れたような独特のボーカルが上手くマッチしていると思います。ギターとピアノの絡みは、この頃のジェネシスの特徴といってもいいと思います。静かに音が流れていく感じがしますね。
フィル・コリンズはこの頃はあまり目立たず、黙々とドラムを叩いています。ただ、この曲では途中ドラムがフィーチャーされているところもあります。
それにしても、この曲は歌詞が難解です。歌詞カードを見てもよく分かりません。ピーター・ガブリエルがイメージした架空の世界のようです。「ねぇ、君、晩ごはんができたよ」とか「私は火の世話をしている消防士を知っている。」という下りは分かるのですが、それ以外は極めて難解でよく意味が分かりません。
ちなみに、今年5月にスティーブ・ハケットが来日公演をする予定でこの「フォックス・トロット」の一つ前の「月影の騎士」を完全再現することになっていました。当然私も行くことになっていましたが、コロナウイルスのため、残念ながら延期になってしまいました。まだ、延期された日程が決まっていませんが、中止にならないことを祈っています。
過去の出演情報はこちら